株式投資の基礎知識

株式を行っていく上で必要な基礎知識を記載しております。

目次

①株式とは
②株式上場とは何か
③株価が動く理由
④株価の変動要因
株価と金利の関係
⑥株式投資の魅力
⑦株式投資をする上でのリスク
⑧リスク回避について
⑨株価が購入価格より値下がりした時の対処方法

①株式とは

企業が事業に必要な資金を調達するために発行している証書です。

 

トヨタ自動車(株)を例に説明を致します。

2024年の年間販売台数は1082万1480台ありました。

 

その車を生産する為に掛かったコスト26カ国に多くの工場など施設維持する為のコスト

全世界にいる約23万人の従業員に対する給与の支払いなど 様々なコストがかかり、

莫大な資金が必要になります。

 

そのため、トヨタ自動車(株)は資金調達するために、

他の会社や日本の投資家海外の投資家に出資を募り、経営の補填にしています。

 

その時に出資してくれる人や会社のことを株主といい、

出資した額に応じて株式を付与することで成り立つ仕組みになっています。

 

②株式上場とは何か

まず理解しておくべきことは、

全ての株式会社が株式を発行して資金調達をできるわけではありません

 

日本には、株式会社が約89万社以上あり、株式市場で株式を

取引を行うことができるのはその中の約3800社程度です。

 

「証券取引所」に株式を公開し、

売買が自由に行えるようになることを「上場」するといいます。

 

■株式会社が上場するメリットデメリット

上場するには厳しい審査を潜り抜ける必要があり、

上場したあとにも義務が生じます。

 

義務が発生する理由としては、株式を購入する株主などを守るためものであり、

企業は年に4回の決算発表企業情報の開示などが求められます。

 

そうすることによって

企業の信用度向上に繋がります。

上場企業というネームバリューを獲得でき、

事業資金が調達しやすくなったり、人材の確保に繋がります。

 

従業員のモチベーションの向上や意識改革に生産性が向上する。

上場企業で働いているという誇りも持って働く人も増えますし、

住宅ローンクレジットカードの審査などにも上場企業の従業員の方が

有利に働くことは間違いないでしょう。

 

また、デメリットとしては、

上場の維持費がかかる

上場すると「年間上場料」と呼ばれる維持費がかかってきます。

 

買収されるリスク

上場企業は株式を公開しているためライバル会社やファンド会社に

買収され経営権を奪われる可能性もあります。

③株価が動く理由

株価は買いたい人売りたい人との需要と供給のバランスで決まります。

引用元:https://www.tokaitokyo.co.jp/otome/investment/stocks/why.html

 

一般的に、売りたい人より買いたい人が多いときに株価は上昇します。

反対に、買いたい人よりも売りたい人が多いときは株価は下落します。

 

最近だと某YouTuberが企業と提携して何かを売ったり、その企業の宣伝

することで買いたい人が殺到して株価が上がったりする例は珍しくありません。

 

他にも、某企業の社長が不祥事を起こしたりして、逮捕というニュースが

流れた途端、株価が暴落といった事例もありました。

 

身近な出来事から株価は動くので

身の回りの出来事にも注意を払っていきましょう。

④株価の変動要因

株価が変動する要因は様々になりますが、

下記に4大要素をまとめていきます。

 

経済的要因

→金利、為替、景気動向など

円高円安などになると輸入、輸出業などに影響を与えます。

引用元:https://www.oanda.jp/lab-education/dictionary/enyasu_endaka/

 

市場の要因

→投資家の売買動向、市場の取引規制など

投資家の売買動向に関しては「投資部門別株式売買状況」というもので確認することができ、

日本の投資家が多いのか、海外の投資家が多いのかによっても株価が変動します。

引用元:https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/investor-type/index.html

 

個別要因

→企業の業績、財務内容、株式分割など

決算発表などの企業の業績今後のビジョンによっても買いたい人と売りたい人との

需要と供給のバランスに変化があり、株価が変動します。

 

社会的要因

→政策、社会情勢、戦争、災害

コロナのように緊急事態宣言で自粛要請が発令され、

飲食業や旅行業に関連する企業の株価は暴落しました

 

上記の要因を全て把握して取引を行った方がいいのは事実ですが、

全ての情報が手に入るわけではありません

 

ですので、ある程度、監視銘柄を絞って分析していくことが最初の段階はいいかと思います。

また、SNSの活用は必須となってくるでしょう!

企業に対しての情報をいち早く入手するためにも

投資関連の発信を積極的に行っているアカウントをフォローし、

情報収集のスピード感を向上させていくことは非常に大切になっていきます。

 

⑤株価と金利の関係

長期金利が下落した場合は、株価は上昇する傾向にあります。

 

長期金利というのは取引期間が1年以上の債権などの金利といい、

この金利が5%から1%まで低下したとします。

 

この場合は投資家は銀行にお金を預けることへのメリットが少なくなり

投資家の資産が株式に流れることによって株価が上昇する傾向にあります。

 

また、企業単位で考えてみても株価が上昇しやすいと言えるでしょう!

 

金利が下がることによって銀行からの借り入れコストの低下により、

資金調達がしやすくなり、設備投資などを積極的に行うことができます

 

そのため、業績が良くなる傾向にあるため、株価が上昇します

 

◆為替と株価の関係

円安/ドル高の場合

輸出業の株価が上昇する傾向にあります。

 

例えば、1台1万ドルの車を1台輸出した場合の売り上げについてみていきましょう。

 

円安 1ドル110円

1万ドル×110円 = 110万

円高 1ドル90円

1万ドル×90円   =     90万

 

上記を見ると輸出した場合の売り上げが円安の方が高いということが分かります。

円安になったときは海外に輸出する企業であり、特に海外売上比率の高い会社

に投資することは株価上昇に期待が持てるかと思います。

 

円高/ドル安の場合

例えば、1台1万ドルの車を1台輸入する場合の費用についてみていきましょう。

 

円安 1ドル110円

1万ドル×110円 = 110万

円高 1ドル90円

1万ドル×90円   =     90万

 

円高の方が90万で車を輸入できることから費用が抑えられ

利益率を上げれることから円高の方が輸入業に向いています。

⑥株式投資の魅力

株式投資の魅力は主に3点あります。

 

1.株式の値上がり益(キャピタルゲイン)

一般的に株価は購入した金額よりも高い価格になったときに利益となります。

引用元:https://mag.minkabu.jp/kabu-beginner/starting/short-long-difference/

 

例えば、A社の株価が1000円だったとします。

10日後にA社の株価が1100円になったとします。

 

その場合、1100円 ー 1000円 = 100円

100円の利益を獲得できるということになります。

 

ですので、株価が上がるような要因をいち早く、情報収集することが

キャピタルゲイン獲得のカギとなるわけです。

 

2.配当金(インカムゲイン)

企業が得た利益の一部が株主に支払うものを「配当金」といいます。

配当金は、企業によって配当金額や、配当する回数などは変わってきます。

 

同じくトヨタ自動車(株)の場合、2020年の配当金は1株あたり220円となり、

同じくトヨタ自動車(株)の株を100株持っていたら2200円の配当金が支払われるということになります。

 

3株主優待

企業が株主に自社の製品や自社サービスの割引券などを提供することを「株主優待」といいます。

 

優待内容はは保有している株数などに応じて異なり、

保有数が多いほどより充実した優待が受けることができる企業があります。

 

明治ホールディングスの場合は、優待内容が自社グループ製品詰め合わせになっております。

100株以上保有    ・・・ 2000円相当

500株以上保有    ・・・ 3500円相当

1000株以上保有  ・・・ 5000円相当

 

⑦株式投資をする上でのリスク

株式投資のリスクとしては、株式の購入価格が売買価格を下回った場合に発生する

値下がり損(キャピタルロス)が発生することです。

 

A社の株を1500円で購入して、1000円で売却したときに1株当たり

500円の損失出てしまうことになります。

※キャピタルロスで利益を出す取引方法で空売りというものがありますが、

そちらは次回以降で説明していきます。

 

また、投資していた会社が倒産してしまった場合は、会社の状況にはよるのですが

予想以上の損失が発生するリスクがあるということを理解しておかなければなりません。

⑧リスク回避について

株式投資のリスクで説明した値下がり損(キャピタルロス)

少なくする方法として、分散投資というものがあります。

 

分散投資とは、1つの企業の株式に投資するのではなく、複数の企業に投資することです。

 

具体的な例を出していくと

トランプ関税の影響受ける銘柄ばかりを保有していると、

関税関係ニュースが出た際に、保有銘柄が全て暴落してしまうという状況に陥ります。

 

そのため、業種や事業内容などによって分散投資を行うことはリスク回避に繋がります

 

今回は株式に対しての分散投資のお話をさせて頂きましたが、

景気変動によって株式に資金が流れにくくなる場合もあります。

 

さらにリスクを低減するには、株式、暗号通貨、

金などに分散投資をすることでリスク分散できると考えています。

 

また株式の購入タイミングを分散させる時間分散

リスク回避の方法としては有効な手段であります。

 

2020年の日経平均で言うと、3月中旬に最安値を付けています。

そのため、3月初めに投資資金を全て投資していた場合より

3月初め、中旬と時間を分散して投資した方がリスクが軽減できています

 

⑨株価が購入価格より値下がりした時の対処方法

株価が購入金額よりも値下がりした場合に

難平(ナンピン)損切(そんぎり)という方法があります。

 

■難平(ナンピン)とは

難平買いとは株価が購入価格より下回ったときに買い増しを行って

取得単価を下げる方法です。

 

個人的によく使うシーンとしては、

本来は2000株、株式を購入したいが仕込む根拠が少ない場合です

 

例えば、1000円で1000株購入し、

その銘柄が600円になったときにさらに1000株買い増しします。

 

この場合は平均取得単価が800円となり、

利益が出る水準を下げることができるのです

 

ですので、テクニカル分析ファンダメンタル分析を用いて、

難平買いを行っていくことは非常に有効な手段だと考えています。

 

ただ、難平買いには大きなリスクが伴ってきますので

より根拠が強くなったシーンや最初に購入する前にどれぐらいの資金まで

投資していくのかを考えて行っていくようにしましょう。

 

■損切(そんぎり)とは

損切とは、株価が値下がりして保有している株式を売却して損失を確定させることをいいます。

損切は、ロスカットストップロスともいいます。

 

株式投資において、一概には言えないですが、

個人的には資金流動性を大事にして取引を行っております。

 

そのため、将来的に株価が値上がりして利益が出る可能性があったとしても

長期間、株価が値下がりした状況で資金が塩漬けされると資金の流動性が低下してしまいます。

 

他の銘柄の仕込むチャンスを失うことにも繋がりますので、

状況に応じて損切を行うことも重要になっていきます。