配当利回り
株価に対して、年間で支払われる配当の割合のことです。
配当利回りの数値が大きければ大きいほど、
配当金として株主に返ってくる割合が多いということになります。
ただ、配当金は会社の業績によって支払われる
ことから必ず期待通りの配当金が受け取れるとは限りません。
配当利回り(%)=1株あたりの配当金 / 株価 ×100
例えばA社が株価1000円 配当金10円
B社が株価1500円 配当金30円
A社の配当利回りは1%、B社の配当利回りは1.5%となり
B社の方がお得ということになります。
計算式からも分かるように株価が低いと配当利回りは高くなります。
また、株価が同じなら配当金額が高い方が配当利回りが高くなります。
何を言いたいかと言うと、
一概に配当利回りが良いというだけで投資を行うのは危険ということです。
株価が低いと配当利回りが高くなるということは、業績等が悪化して
株価が下がり、配当利回りが上がった場合は、優秀な投資先とは言えませんよね。
ですので、配当利回りがいいから良い投資先であるとは限りません。
PER(株価収益率)
PERは何年で時価総額を稼ぐかを示す指標であり、
計算式を分解していくと
1株当たりの当期純利益(EPS)に対して、
株価がどの程度まで買われているかを見る指標とも言えます。
株価収益率(倍)= 時価総額 / 当期純利益
(PER)
時価総額(円) = 株価 × 発行済株式総数
1株あたりの当期純利益(円)= 当期純利益 / 発行済株式総数
(EPS)
株価収益率(倍)= 株価 / 1株あたりの純利益(EPS)
(PER)
一般的にPERが高いほど割高、低いほど割安と考えます。
例えば、
A社の時価総額:100億 当期純利益:10億
B社の時価総額:100億 当期純利益:20億
A社 PER = 100億/10億 = 10倍
B社 PER = 100億/20億 = 5倍
この場合はA社が時価総額100億を回収できる期間が10年
B社は時価総額100億を回収できる期間が5年となるので
5年で回収できるB社の方が割安だと判断できます。
仮にPERが100倍という企業があったときに今の時価総額分利益を
稼ぐまでに100年かかりますよということは、過大評価されている可能性がある。
もしくは、将来的にそれぐらいの利益を出す会社という投資家の期待感の現れの可能性もあります。
ですので、PERが高いから購入しないほうがいいとはならないので、
PERは株式全体で見るのではなく業種ごとで分析する必要があります。
PBR(株価純資産倍率)
PBRは時価総額に対して資産がどれぐらいあるのかを示す指標になります。
計算式を分解していくと、
1株当たりの純資産(BPS)は、その企業の財務面の安定性をみる指標とも言えます。
(純資産=総資産ー負債)
一般的にPBRの倍率が高いと割高、低ければ割安とみられ、
PBRが1倍以下なら、割安、1倍以上なら割高といわれます。
株価純資産倍率(倍)= 時価総額/ 純資産
(PBR)
株価純資産倍率(倍)= 株価 / 1株あたり純資産(BPS)
(PBR)
例えば、
A社の時価総額:500億 純資産:1000億
A社 PBR = 500億/1000億 = 0.5
A社のPBRは0.5となります。まず、時価総額が500億に対して、
純資産が1000億円あるってかなり魅力的じゃないでしょうか?
今後、純資産を使って色んな設備投資を行えると考えると、
時価総額とともに株価の上昇が期待できるかと思います。
ただ、PBRに関しても業種によって異なってきます。
純資産が少なくても大きな利益を上げやすい企業などは、
近年、株価上昇する傾向があるのでPBRが高い傾向にあります。
ROE(自己資本利益率)
ROEは株主の立場から見て、会社に投資した資金がどのように運用され、
成果をあげているかを示すものです。
ROEが一般の金利水準より低ければ、
株主は採算的にその企業に出資する魅力がないと言えます。
自己資本利益率(%)= 当期純利益 / 自己資本 × 100
(ROE)
※ROEで分析する際の注意点
ROEは自己資本を用いて計算されるものなので負債は考慮されていません。
負債を考慮してROEを見ていくと、
A社 負債:30億、純利益:20億、純資産:60億
B社 負債:なし、純利益:20億、純資産:100億
A社
ROEは 20億/60億 = 30%
B社
ROEは 20億/100億 = 5%
この場合だと、ROEだけ見るならばA社の方がB社よりも
ROEが高く、優良であり、投資価値が高いと判断できます。
しかし、負債を見てみるとB社は無借金経営であり、
より健全な経営で利益を生み出している企業だと考えることできます。
ですのでROEもあくまで1つの目安であり、決算報告書と照らし合わせて
経営状況を見ることでより精度が高い分析を行うことができるようになります。
